トルコリラの今後の動向 @2015/11

トルコリラに関して2015年の11/1の選挙で以下のことが判明:

『選挙でリラが上がることをほとんどの人が予想できなかった』
これは深刻な問題です。予想している日本語サイトがほぼ皆無。トルコ政情に関して情報力、分析力がないのです。私は偶々、この夏からずっと中東を分析して与党の勝利を想定していました。しかし分析はトルコの政情に詳しくなければ、できません。所謂あまり手を出さないほうが良いとは思います。何故か?

トルコのTwitterは、政府にコントロールされている事を知っていますか?トルコ人は不正選挙がありうることを知っています。そのような民主主義の怪しさがベースにあって、経済開発が起きています。日本の原発も売り込まれています。政治はかなり強引なやり方で牽引されていると見て、問題ないでしょう。

私もブログで書いたように、この夏の5円暴落(USの空爆)を全く予想していませんでした。というのは中東問題に関心がなく、興味の持ちようがありませんでした。ですがこの夏、難民問題やロシアのシリア空爆があり、やっとトルコのスタンスや内情が分かってきました。

トルコ分析

今回の選挙後にトルコリラが上昇したのは、明らかに与党の勝利が経済に貢献するからです。前回の6月の選挙はほとんど相場が動かなかったのも、このような理由です。しかし政情としては民主主義が不安定のため、今もリスクがあります。

暴落材料①クルド人問題
与党は国内のクルド地区に空爆を行なっています。一体どういう国なのか、民度がわかるでしょう。そして政府が平和デモ隊に爆弾テロを起こしています。一面では内戦と呼べます。これでは安定した経済発展は望めない。しかし与党は国外からどんどん融資を呼び込んでいます。一番の不安材料が「大規模テロ」です。

暴落材料②難民問題
これも決着していません。安定すればリラは上がるはずです。西側から支援=融資が起こっています。完全なテコ入れになるか。

暴落材料③シリア問題
ロシアがシリアに空爆したので、安定化は見込めますが、これはUSの問題も絡むので、繊細な問題です。私見ではイスラム国はUS傘下(サウジ連合傘下)と見て、問題ないでしょう。この問題はイスラエルの意図も大きな要因になるので、複雑です。ちなみにUSは病院や発電所といった市民のインフラを意図的に破壊し、シリアの国力を著しく低下させています。シリア自体は死亡していると見て、間違いありません。国民が他国に流れていて住めない。

さらにこの問題で、トルコ国境に干渉地帯を作る議論があります。これもISの拡大問題に絡み、相場に影響するでしょう。

暴落材料④USとロシア問題
「与党は西側政権」です。USと同調して動いています。一方ロシアとは距離がありますが、敵対が決定的ではありません。ロシア戦闘機がトルコ領内で撃墜されたのは、US色が濃いからです。この件でロシアが怒らないのはモメたくないからです。(トルコにはロシア製原発もありますし、パイプラインもあります。)現状ではロシアはフェアに国際法的に中東で活動しています。テロ国家はむしろUS(cf領空線を変更したり)なのですが、トルコの経済の多くはUS寄りなので、西側勢力が強くなれば、経済が安定しリラ高となります。

③の問題に絡んで、西側はトルコとシリアでドンパチする方向です。とすればリラは下がります。(11/6現在で予言します)

リラ上昇材料⑤トルコのEUへの加盟の動き
現状はEUとのビザ自由化が2016年春の予定ですから、かなり先になるはずです。難民問題と引き換えに、EU加盟がほのめかされています。これは難民問題が起こる前から予定されていたと私は考えます。よって、これは実現するでしょう。ですので、このニュースが流れたら、すぐにリラを買うべきです。速報で1段階上がり、数時間したらもう一度上がるでしょう。(ただEUに加盟するとリラ廃止の方向になるので、どちらにせよ終了となります。)

リラ上昇材料⑥
クルド人およびシリア問題の解決。これに尽きます。これがリラ上昇の決定的な要因です。しかしこれは指標に出にくい。それが問題だろうと思います。

斜め読み⑦
日本からトルコリラのFX取引が増えています。市場が大きくなれば、スワップ派つまりロング層(80%以上)の資金が狙われる可能性もあります。どちらにせよトルコリラの底は35円もありうる。それはUSがシリアにテコ入れして爆撃するパターンがあるからです。スワップよりもその危険を認知すべきでしょう。

【総評:政治分析を経済に応用する】
逆に「売る」というのも手かもしれません。その位、危険の方が大きいと思います。であればスワップ通貨のジレンマもありますね。この夏の45円からの暴落から回復した、という認識になれば、40円の底が回復するはずです。ですので43円というのはまだ弱い指標と私は考えます。45円を回復する前にUSがシリアで暴れると、上昇する機会を逃すでしょう。そうなると40円を下回ってもおかしくありません。

私的に気になるのがロシアの解釈です。シリア空爆の前に、ロシアとイスラエルは何らかの大きな合意があったと見ていいでしょう。シリア再建という大きな利権をロシアは宣言しています。それはUSが元々手に入れる筈でした。西側メディアはこのロシアとUSの終局のビックピクチャーを描くことが全くできていません。基本的にイスラエルに敵対した勢力は中東で生き残れないので、ロシアもイスラエルのプランと矛盾することがないと言えます。

私も、ロシアがUSとEUの利権を先手を取って妨害した「勝算」を読み切ることはできていません。スプートニク(ロシアの犬)で:
プーチン大統領『旧ソ連圏出身の2000人以上の戦闘員がシリア領内にいる。彼らが私たちのもとに帰ってくるという脅威がある。彼らが戻ってくるのを待つよりも、シリア領内で、アサド大統領が彼らと戦うのをサポートする方が良い。これが、私たちをアサド大統領への支援に駆り立てる最も重要な動機だ。』と述べているが、これは収束プランまでロシアは考えていなければ、ここまでの行動はしないはずです。ここに何かしらの重要な戦略があるのでしょう。たった2000人のために、こういう事はしない。

そういうビックピクチャーに較べれば、トルコの事情はもっと軽いはずです。総評としてはシリアの緊張という観点で、トルコリラを捉えるのが、これまでと一貫した見方になるはずです。

【オマケ:経済情報】

「南東ヨーロッパの来年の給与予測を見ると、国ごとに大 きな開きがあることがわかる。特にトルコ(5.7%)やロシア(6.3%)での明白な急 上昇が予測される一方で、ブルガリア、クロアチア、スロベニアなどの国での上昇 率はほぼ 2%に留まる。尤も、特にロシアとトルコでは物価の高騰も予想されるた め、インフレ率を差し引いた給与はネガティブ成長となることも考えられる。」(11/6記)

 

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